キャッシュ・フロー計算書
キャッシュ・フロー計算書とは、貸借対照表と損益計算書と並ぶ財務諸表のひとつです。
金融商品取引法の規制を受ける上場会社等(店頭登録も含む)では作成が義務づけられていますが、一般の中小企業では作成義務はありません。しかし、会社の規模の大小に問わず、自社の資金の流れを把握するとともに管理することは大切なことです。
キャッシュ・フロー計算書は、一事業年度中におけるキャッシュ・フローの状況を表示することによって、貸借対照表および損益計算書と同様に企業活動全体を対象とする重要な情報を提供します。
キャッシュ・フロー計算書は、キャッシュの流れ(フロー)、つまりお金(現金及び現金同等物)の流れ(資金収支)のことであり、一事業年度中における収入と支出とを企業が行う主要な活動区分別に対応表示して正味のキャッシュ・フローを記載したものです。
財務諸表の利用者は、この計算書を通じて、過去における経営者の意思決定の成果がキャッシュ・フロー面でどのように結実したのか、将来の利益やキャッシュ・フローを獲得するためにどのような投資を行ったのか、さらに企業経営に必要な資金をどのように調達したのか、あるいは余剰資金を利用してどのように資金を返済したのかを知ることができます。
そのためにキャッシュ・フロー計算書は、会社の経営活動を営業・投資・財務の3種類に区分して、それぞれの活動ごとに資金の流れを明らかにされている点が大きな特徴の一つです。